[本ページはプロモーションが含まれています]
不動産取引では、多額のお金が動くため、業者のミスや不正によって消費者が損害を受けるリスクがあります。
そのため法律では、万が一の損害に備えて「お金による担保制度」が用意されています。
この制度には大きく2つあります。
- 営業保証金(供託所に直接預ける)
- 宅地建物取引業保証協会(分担金を納めて間接的に備える)
本記事では、保証協会制度と弁済業務保証金について、仕組みから手続きまでを体系的に解説します。
宅地建物取引業保証協会とは
宅地建物取引業保証協会は、国土交通大臣の指定を受けた一般社団法人です。宅建業者のみを社員(会員)とします。
現在は「全国宅地建物取引業保証協会(全宅)(ハトマーク)」と「不動産保証協会(全日)(ウサギマーク)」の2つがあります。
弁済業務保証金とは
宅地建物取引業保証協会が、加入業者から集めた「弁済業務保証金分担金」をまとめて「法務大臣及び国土交通大臣の指定する供託所(東京法務局)」に供託したものです。
消費者が宅建業者との取引で損害を受けた場合、この供託金から弁済が行われます。
弁済業務保証金も営業保証金も消費者とのトラブルを解消する「お金による担保制度」という点は同じですが、弁済業務保証金では宅地建物取引業保証協会が間に入っている点が営業保証金と大きく異なります。
ポイント:
・実際に供託するのは「宅地建物取引業保証協会」
・宅建業者は「分担金」を払うだけ
宅地建物取引業保証協会の業務(宅建業法64条の3)
宅地建物取引業保証協会が行う仕事は、大きく分けて3つの必須業務+任意業務です。
| (必須) |
| ・宅建業者の相手方等からの社員の扱つた宅建業取引に関する苦情の解決(宅建業法64条の5) |
| ・宅建士、宅建業の業務に従事し、又は従事しようとする者に対する研修(宅建業法64条の6) |
| ・社員と宅建業に関し取引した者(社員とその者が社員となる前に宅建業に関し取引をした者を含み、宅建業者に該当する者を除く。)の取引により生じた債権の弁済業務 |
| (任意) |
| ・社員である宅建業者との契約により、当該宅建業者が受領した支払金又は預り金の返還債務、その他宅建業に関する債務を負うこととなつた場合の返還債務、その他宅建業に関する債務の連帯保証 |
| ・手付金等保管事業 |
| ・全国の宅建業者を直接又は間接の社員とする一般社団法人による宅建士等に対する研修費用の助成 |
| ・国土交通大臣の承認を受けて、宅建業の健全な発達を図るため必要な業務 |
宅地建物取引業保証協会の社員とは
宅地建物取引業保証協会に加入している宅建業者を社員といいます。
宅建業者が弁済業務保証金制度を利用する場合は、弁済業務保証金分担金を宅地建物取引業保証協会に納め、宅地建物取引業保証協会の社員になる必要があります。
宅地建物取引業保証協会へ加入するかどうかは任意ですが、複数の宅地建物取引業保証協会に加入することはできません。
弁済業務保証金制度の仕組み
① 宅地建物取引業保証協会への加入を希望する場合、加入する日までに弁済業務保証金分担金を宅地建物取引業保証協会へ納入
↓
② 宅地建物取引業保証協会は弁済業務保証金分担金を1週間以内に法務大臣及び国土交通大臣の指定する供託所(東京法務局)に供託
↓
③ 宅建業に関する取引により消費者(宅建業者除く)に損害が発生
↓
④ 消費者(被害者)は「損害について弁済を受けられる」という宅地建物取引業保証協会の認証の申出
↓
⑤ 宅地建物取引業保証協会の認証を受けられたら、供託所に還付請求
↓
⑥ 供託所は還付請求に基づき損害を補償(還付)
↓
⑦ 供託所は国土交通大臣に対し還付した旨を通知
↓
⑧ 国土交通大臣は宅地建物取引業保証協会に還付した旨を通知
↓
⑨ 宅地建物保証業協会は、国土交通大臣から通知を受けた日から2週間以内に、不足額を供託
↓
⑩ 宅地建物保証業協会は還付による不足額を納付するよう宅建業者に通知
↓
⑪ 宅建業者は宅地建物保証業協会から還付請求の通知を受けた2週間以内に還付充当金を納付
👉 先に預け、使われたら補充するので、常に一定額が維持される仕組みになっています。
宅地建物取引業保証協会への加入
宅地建物取引業保証協会は、宅建業者が新らしく社員として加入し、又は社員がその地位を失つたときは、直ちに、その旨を当該社員である宅地建物取引業者が免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に報告する義務があります(宅建業法64条の4 第2項)。
新しい社員への担保の提供請求(宅建業法64条の4 第3項)
宅地建物取引業保証協会は、宅建業者が社員が社員となる前に当該宅建業者と宅地建物取引業に関し取引をした消費者の有する債権の弁済により、宅地建物取引業保証協会の弁済業務の円滑な運営に支障を生ずるおそれがあると認めるときは、当該宅建業者に対し、担保の提供を求めることができます。
弁済業務保証金分担金の納付(宅建業法64条の9)
宅建業者が新たに宅地建物取引業保証協会に加入する場合、加入しようとする日までに弁済業務保証金分担金を宅地建物取引業保証協会に納付する必要があります。
弁済業務保証金分担金の額(宅建業法施行令7条)
弁済業務保証金分担金の額は、主たる事務所(本店)は60万円、その他の事務所(支店)ごとに30万円です。
本店1ヶ所、支店が3ヶ所の場合、150万円(60万円+30万円×3ヶ所)の分担金の納付が必要になります。
弁済業務保証金分担金の種類(宅建業法64条の9)
弁済業務保証金分担金の納付は「金銭のみ」が認められています。
営業保証金の供託は有価証券も認められていますが、弁済業務保証金分担金は、金銭でしか納付が認められていません。
弁済業務保証金の供託(宅建業法64条の7)
宅地建物取引業保証協会は、弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その日から1週間以内に、その納付を受けた額に相当する額の弁済業務保証金を法務大臣及び国土交通大臣の定める供託所(東京法務局)に供託する必要があります(宅建業法64条の7 第1項、2項)。
宅地建物取引業保証協会が、弁済業務保証金を供託した場合、供託した旨を宅建業者が免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出る必要があります(宅建業法64条の7 第3項)。
注意
(1)弁済業務保証金は、弁済業務保証金分担金と異なり、有価証券による納付も認められています(宅建業法64条の12 第2項)。
(2)有価証券で納付の場合、営業保証金と同様、弁済業務保証金の評価が問題になります。
有価証券の評価は、営業保証金と同じです。
- 現金:100%
- 国債証券:額面金額の100%
- 地方債証券、政府保証債券:額面金額の90%
- 国土交通大臣が指定した社債券その他の債券:額面金額の80%
【補足】割引債(わりびきさい)の評価(宅建業法施行規則15条2項)
- 原則:債券は「額面金額」を基準に評価します。
- 割引債の特例:償還期限まで5年を超える割引債については、「発行価額(買った時の値段) + 経過年数に応じた利息分」を額面金額とみなして、そこから各評価(90%や80%)を計算します。
試験対策としては、「5年を超える割引債は、発行価額をベースにした特殊な計算をする」ということだけおさえておけばいいでしょう。
弁済業務保証金分担金の追加納付(宅建業法64条の9 第2項、3項)
宅地建物取引業保証協会の社員である宅建業者は、弁済業務保証金分担金を納付した後に、新たに事務所を設置したときは、その日から2週間以内に、増設にかかる額の弁済業務保証金分担金を宅地建物取引業保証協会に納付する必要があります。
事務所を増設した宅建業者が2週間以内に、増設分の弁済業務保証金分担金を納付しないときは、社員の地位を失います。
弁済業務保証協会の社員の地位喪失(宅建業法64条の15)
宅地建物取引業者は、国土交通大臣の指定する弁済業務開始日以後に宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失つたときは、地位を失つた日から1週間以内に、営業保証金を供託する必要があります。
営業保証金を供託したときは、供託書の写しを添附して、供託した旨を免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければなりません。
弁済業務保証金の還付(宅建業法64条の8)
弁済業務保証金の還付制度は、保証協会に加入している業者との取引においても、消費者が確実に保護されるよう設計された仕組みです。
不動産取引では、宅建業者との契約によって損害が生じることがありますが、取引の相手方(一般消費者)は、宅地建物取引業保証協会が供託している「弁済業務保証金」から弁済を受けることができます。
この還付制度は、宅地建物取引業保証協会の社員と取引をした者が、
「もしその業者が保証協会に加入していなかったとしたら、本来供託すべき営業保証金の額の範囲内で保護される」
という考え方に基づいています。
つまり、宅地建物取引業保証協会に加入している業者と取引した場合でも、取引の相手方(一般消費者)は営業保証金制度と同等の保護を受けられるように、法律が弁済業務保証金からの還付を認めています。
また、還付の対象となるのは一般消費者であり、宅建業者同士の取引は保護の対象外です。還付を受けるためには、宅地建物取引業保証協会による「認証」を経て、供託所に対して還付請求を行う必要があります。
還付権者
還付の対象となるのは、宅建業者と宅建業の取引をし、その取引から生じた債権を保有する一般消費者です。この場合の一般消費者には、宅建業者が宅地建物取引業保証協会の社員となる前に取引きした者も含まれます。
ただし、宅建業者同士の取引は保護の対象外です。
還付を受けるためには、宅地建物取引業保証協会による「認証」を経て、供託所に対して還付請求を行う必要があります(宅建業法64条の8 第2項)。
還付金額
宅建業者が営業保証金制度を利用している場合に受けられる還付額と同じです。
すなわち、還付される金額は、宅建業者が営業保証金制度を選択していたとした場合に供託すべき営業保証金の「合計額」と「実際の損害額」のいずれか小さい額を限度として支払われます。
例示
仮にその業者が
本店1か所
支店1か所
だとすると、本来供託すべき営業保証金は:
本店:1000万円
支店:500万円
→ 合計:1500万円
このとき:
損害額が1500万円 → 1500万円が限度
損害額が2000万円 → 1500万円まで
損害額が300万円 → 300万円まで
「支店のみの取引だから500万円まで」という考え方はしません。
あくまで 業者全体としての営業保証金の合計額が上限になります。
還付請求から還付充当金納付までの流れ(宅建業法64条の8、9、10)
① 宅地建物取引業保証協会への加入を希望する場合、加入する日までに弁済業務保証金分担金を宅地建物取引業保証協会へ納入
↓
② 宅地建物取引業保証協会は弁済業務保証金分担金を1週間以内に法務大臣及び国土交通大臣の指定する供託所(東京法務局)に供託
↓
③ 宅建業に関する取引により一般消費者(宅建業者除く)に損害が発生
↓
④ 一般消費者(被害者)は「損害について弁済を受けられる」という宅地建物取引業保証協会の認証の申出
↓
⑤ 宅地建物取引業保証協会の認証を受けられたら、供託所に還付請求
↓
⑥ 供託所は還付請求に基づき損害を補償(還付)
↓
⑦ 供託所は国土交通大臣に対し還付した旨を通知
↓
⑧ 国土交通大臣は宅地建物取引業保証協会に還付した旨を通知
↓
⑨ 宅地建物保証業協会は、国土交通大臣から通知を受けた日から2週間以内に、不足額を供託
↓
⑩ 宅地建物保証業協会は還付による不足額を納付するよう宅建業者に通知
↓
⑪ 宅建業者は宅地建物保証業協会から還付請求の通知を受けた2週間以内に還付充当金を納付(※)
※ 2週間以内に還付充当金を納付しない場合、宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失います(宅建業法64条の9 第3項)。
弁済業務保証金準備金(宅建業法64条の12)
宅地建物取引業保証協会は、弁済業務を確実に行うために「弁済業務保証金準備金」という積立金を設けています。
これは、還付が発生した際に、宅建業者から納付されるべき「還付充当金(業者が2週間以内に納付すべき)」が期限までに納付されなかった場合でも、保証協会が確実に弁済業務保証金を供託できるようにするための安全装置です。
制度の目的はただ一つ。
消費者への弁済を絶対に滞らせないこと。
弁済業務保証金準備金とは
宅地建物取引業保証協会は、還付が発生した際に必要となる弁済業務保証金の供託に備えて、弁済業務保証金準備金を積み立てる義務があります。
利息・配当金の繰り入れ
弁済業務保証金(有価証券を含む)から生じた
・利息
・配当金
は、すべて弁済業務保証金準備金に繰り入れられます。
つまり、保証金が生み出す収益は、すべて準備金の積立に回される仕組みです。
弁済業務保証金準備金で足りない場合の「特別弁済業務保証金分担金」
還付が発生し、宅地建物取引業保証協会が弁済業務保証金を供託しなければならない場面で、弁済業務保証金準備金を使っても まだ不足する場合 があります。
そのとき宅地建物取引業保証協会は、社員に対して、
「あなたが納付した通常の分担金の額に応じて、特別弁済業務保証金分担金を納付してください」
と通知します。
つまり、弁済業務保証金準備金が不足したときは、社員全員で不足分を負担する仕組みです。
特別弁済業務保証金分担金の納付期限
通知を受けた社員は、通知を受けた日から1月以内に、通知された額の特別弁済業務保証金分担金を宅地建物取引業保証協会に納付する義務が生じます。
この納付を怠った社員は、社員としての地位を失います。
弁済業務保証金準備金を使った後の還付充当金の扱い
宅地建物取引業保証協会が準備金を使って弁済業務保証金を供託した後、事故を起こした宅建業者から遅れて還付充当金の納付があった場合、その金額は弁済業務保証金準備金に戻されます。
つまり、弁済業務保証金準備金は「立て替え」の役割も果たしており、後から補填される仕組みです。
弁済業務保証金準備金が一定額を超えた場合の取り崩し
弁済業務保証金準備金が国土交通省令で定める額を超えた場合、宅地建物取引業保証協会は国土交通大臣の承認を受けて、超過分を取り崩すことができます。
取り崩した資金は次の用途に使えます。
- 宅地建物取引業保証協会の業務(苦情処理・研修など)の費用
- 宅建業の健全な発達に寄与する事業への出捐(しゅつえん)
つまり、弁済業務保証金準備金が過剰に積み上がった場合は、業界全体のために活用できる仕組みです。
弁済業務保証金の取戻しと返還(宅建業法64条の11)
弁済業務保証金は、保証協会が消費者保護のために供託しているお金ですが、一定の場合には保証協会がこの供託金を「取り戻す」ことができます。
そして、取り戻した金額に応じて、業者が納付した弁済業務保証金分担金も返還されます。
弁済業務保証金の取戻しとは
宅地建物取引業保証協会が供託している弁済業務保証金の一部または全部を、供託所から返してもらうことです。
弁済業務保証金の取戻しができる事由(宅建業法64条の11 第1項)
保証協会が弁済業務保証金を取り戻せるのは、次の2つの場合です。
① 社員が社員の地位を失ったとき
宅建業者が保証協会を脱退した場合、その業者がこれまでに納付した弁済業務保証金分担金の額に相当する額の弁済業務保証金を取り戻すことができます。
② 事務所の一部を廃止し、分担金が法定額を超える状態になったとき
支店を閉鎖した結果、
その業者が納付した分担金の額が 法定額(本店60万・支店30万)を超える状態 になった場合、
その超過額に相当する弁済業務保証金を取り戻すことができます。
取戻しに伴う弁済業務保証金分担金の返還(宅建業法64条の11 第2項)
宅地建物取引業保証協会が弁済業務保証金を取り戻した場合、その取り戻した額に相当する弁済業務保証金分担金を業者に返還します。
弁済業務保証金分担金返還の条件(宅建業法64条の11 第3項)
弁済業務保証金分担金の返還はすぐには行われず、次の条件を満たした後でなければ返還されません。
- 公告期間(後述)が経過していること
- 宅地建物取引業保証協会が返還する宅建業者に対して債権を持っている場合は、その弁済が完了していること
- 返還する宅建業者に関する還付認証が行われている場合は、還付充当金の弁済が完了していること
つまり、未払いの義務が残っている宅建業者には返還されません。
公告の期間(宅建業法64条の11 第4項)
社員が地位を失った場合、保証協会は、
「この元社員との取引で債権がある人は、6ヶ月以上の期間内に認証申出をしてください」
と公告します。
これは、まだ請求していない被害者がいないか確認するための期間です。
なお、事務所の一部廃止の場合は、公告不要です。直ちに返還されます。
公告期間内に申出がなかった債権の扱い(宅建業法64条の11 第5項)
公告期間内に申出しなかった債権については、保証協会は認証できません。
公告期間を過ぎると、その債権については弁済業務保証金からの還付は受けられなくなります。
弁済業務保証金、弁済業務保証金分担金、供託、還付、取戻し・返還の典型的な問題と解説
【問1】宅建業者が宅地建物取引業保証協会に加入した場合、営業保証金の供託は不要となる。
解答:〇
宅地建物取引業保証協会に加入すれば、営業保証金の供託義務は免除される。
【問2】弁済業務保証金は宅建業者自身が供託する。
解答:×
供託するのは保証協会。宅建業者は弁済業務保証金分担金を納めるだけ。
【問3】弁済業務保証金分担金は、本店60万円、支店30万円である。
解答:〇
営業保証金(1000万・500万)との対比も重要。
【問4】弁済業務保証金の還付は、宅建業者も受けることができる。
解答:×
還付権者は宅建業に関し宅建業者と取引し債権を持つ者で「宅建業者以外の者」。
【問5】宅地建物取引業保証協会の社員になろうとする者は、本店につき60万円、支店ごとに30万円の弁済業務保証金分担金を、金銭または有価証券で納付しなければならない。
解答:×
宅建業者が宅地建物取引業保証協会に納める弁済業務保証金分担金は、金銭(現金)のみです。有価証券は不可。
【問6】宅地建物取引業保証協会は、社員から分担金の納付を受けたときは、その日から1週間以内に弁済業務保証金を供託しなければならない。
解答:〇
納付から供託までは「1週間以内」です。
【問7】弁済業務保証金の還付額は、当該社員が社員でないとしたならば供託すべき営業保証金の額が上限となる。
解答:〇
還付の限度額は、営業保証金制度を利用していた場合に、還付を受けられる額の範囲内です。
【問8】支店を新設した社員は、その日から2週間以内に弁済業務保証金分担金を納付しなければ、社員の地位を失う。
解答:〇
通知から「2週間以内」です。これを過ぎるとクビ(地位喪失)になります。
【問9】宅地建物取引業保証協会は、弁済業務保証金から生ずる利息や配当金を、弁済業務保証金準備金に繰り入れなければならない。
解答:〇
利息や配当金は、予備のお金として積み立てます。
【問10】宅地建物取引業保証協会は、一部の支店を廃止した社員に対し、分担金を返還するときは、公告を行う必要はない。
解答:〇
支店廃止の際の返還には、公告は不要です。
弁済業務保証金、弁済業務保証金分担金、供託、還付、取戻し・返還のひっかけ問題と解説
【問1】宅地建物取引業保証協会は、弁済業務保証金を供託する場合、有価証券をもって代えることはできない。
解答:×
宅建業者が宅地建物取引業保証協会へ払う「分担金」は現金のみですが、宅地建物取引業保証協会が国へ預ける「保証金」は有価証券OKです。
【問2】宅地建物取引業保証協会の社員との取引で損害を受けた者は、宅地建物取引業保証協会の認証を受けなくても、直接供託所に還付請求ができる。
解答:×
還付を受けるには、まず宅地建物取引業保証協会の「認証」を受ける必要があります。
【問3】宅地建物取引業保証協会は、還付があったことにより不足額を供託した場合、当該社員に対して還付充当金を納付すべきことを通知しなければならない。
解答:〇
通知が必要です。宅建業者は勝手にお金が減ったことを知らないためです。
【問4】弁済業務保証金準備金を充ててもなお還付額に不足が生じる場合、宅地建物取引業保証協会は還付対象の宅建業者のみに特別弁済業務保証金分担金を課す。
解答:×
特別弁済業務保証金分担金は、その時の社員全員に課されます。
【問5】特別弁済業務保証金分担金の納付通知を受けた社員は、2週間以内にこれを納付しなければならない。
解答:×
特別弁済業務保証金分担金の納付期限は「1ヶ月以内」です。
【問6】宅地建物取引業保証協会の社員が社員の地位を失ったことにより弁済業務保証金分担金を返還する場合、宅地建物取引業保証協会は6ヶ月を下らない期間を定めて公告しなければならない。
解答:〇
支店廃止は公告不要ですが、「地位を失った(全部辞める)」ときは公告が必要です。
【問7】免許取消処分を受けた宅建業者が、宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失った場合、宅地建物取引業保証協会は公告なしで即座に弁済業務保証金分担金を返還できる。
解答:×
免許取消でも「辞める」ことに変わりはないため、原則として6ヶ月の公告が必要です。
【問8】業者が保証協会を退会した場合、その日から1週間以内に分担金が返還される。
解答:×
地位喪失の場合は、まず6ヶ月以上の公告が必要です。即返還はされません。
【問9】宅建業者が保証協会に加入する前に、その業者と取引をして損害を受けた者は、還付を受けることができない。
解答:×
宅建業者が保証協会加入前の宅建業に関する取引による債権についても、還付の対象となります。(宅建業法64条の8 第1項)
【問10】宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失ったため弁済業務保証金分担金を返還しようとする場合、当該社員に対し還付充当金の債権を有しているときは、その債権に関し弁済が完了した後でなければ返還してはならない。
解答:〇
宅地建物取引業保証協会は宅建業者を「立て替えてあげている」状態(還付充当金債権)にある場合、その借金をきっちり返してもらう(弁済完了)までは、弁済業務保証金分担金を返してくれません(宅建業法64条の11 第3項)。
<宅建士試験講座 宅建業法シリーズ>
宅建士試験講座 宅地建物取引業とは?宅地、宅建業、宅建業法上の事務所の定義
宅建士試験講座 宅地建物取引業の免許の種類、登録申請先、有効期間、宅建業者名簿、免許証、廃業等の届出
宅建士試験講座 宅地建物取引業の免許換え、みなし業者と無免許営業特例、無免許営業・名義貸しの禁止
宅建士試験講座 宅地建物取引業者の免許の欠格要件・欠格事項(宅建業法5条)
宅建士試験講座 宅建士とは?宅建士になるには?宅地建物取引士ができること
宅建士試験講座 宅建士登録の欠格事由.宅地建物取引士欠格要件(宅建業法18条1項)
宅建士試験講座 宅建業法18条1項(宅建士欠格)vs 5条1項(宅建業者免許欠格)の違い、条文対比
宅建士試験講座 宅建士登録申請と宅建士資格登録簿、登録変更、登録消除、登録移転
宅建士試験講座 宅地建物取引士証(宅建士証・取引士証)有効期間、提示、記載事項、書換え・再交付、返納・提出
宅建士試験講座 不動産業者・宅建業者の営業保証金とは?営業保証金の仕組み、供託、還付、取戻し
宅建士試験講座 不動産業者の保証協会の弁済業務保証金の仕組、弁済業務保証金分担金、供託、還付、取戻し・返還
宅建士試験講座 不動産取引における仲介、媒介契約、代理契約とは?仲介と媒介、代理の違いは?
宅建士試験講座 不動産取引の媒介契約の種類.一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の違いは?
宅建士試験講座 不動産の売買・交換の媒介・代理契約書面(34条の2書面)の交付義務と記載事項
