保育士として働きながら独学で保育士資格取得.保育士の仕事、保育士試験体験談

保育士

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私は20代後半になってから、保育士を目指す事を決めて、知識0、経験0の状態で小規模保育園に転職し、保育補助として働きながら独学で資格を取得しました。

会社員時代とは全く違う環境に戸惑う毎日でしたが、子どもたちの笑顔や成長に触れて毎日がとても充実していました。

現在も、「先生見て!!」と弾ける笑顔の子どもたちと、どんな新しい発見に出会えるかなとワクワクした気持ちで仕事に向かう毎日です。

保育士になろうと思ったきっかけ

私はもともと、アパレル業界や人材業界で営業職として働いていましたが、心から「誰かの役に立っている」と実感できる仕事をしたいと感じていました。

そんな時に出会った、園外保育中の子どもたちと保育士の笑顔に心を動かされ、保育の道に興味を持ちました。保育について調べていく中で、「保育は日本の20年後を支える仕事だ」という言葉に出会い、子どもたちの育ちを支える重要な役割をもつ保育士という仕事に就きたいと思うようになりました。

保育士として働いて感じた「やりがい」

保育士として一番嬉しいのは、子どもたちの成長を間近で見られることです。

「先生!」と満面の笑みで駆け寄ってくる姿や、色々なことに興味を持ってチャレンジする姿には心が温まります。

子どもたちの成長に寄り添えることが、保育士として感じる大きなやりがいです。

保育士の仕事で負担なこと

行事前の準備期間
行事前の忙しい時期はいつも以上に強い責任感と臨機応変な対応が求められます。

行事に向けた練習など、いつもとは違う活動が増えることで、子どもたちは疲れやすくなり、体調を崩したり、ケガやトラブルに繋がることも少なくありません。そうした事態を防ぐには、一人ひとりの子どもの様子を細かく観察する力や、必要に応じて哺育内容を柔軟に見直す判断力が欠かせないと感じています。

もちろん、子どもの命をお預かりしているという意識は、日々の保育の中で常に持っていますが、特に園のリズムが乱れやすい行事前には、より一層強い責任感を持ち、保護者や同僚との連携を大切にし、その場に応じた対応ができるよう意識しています。

保育観の違いと保護者対応
同じ園で働いていても、保育観には微妙な違いがあり、保育の進め方や声かけひとつにもズレが生じやすくなります。

そのズレが日々の保育進行や保育士同士の連携に影響するため、「自分のやり方は間違っているのかもしれない」と悩むことや、相手のやり方に納得できないこともあります。

自分の保育に自信を無くした時や、自分の思う保育を行うことができない時でも、子どもたちの前では常に笑顔でいることが求められるため、精神的にプレッシャーを感じることもあります。

また、保護者の価値観や家庭の状況によっては、保育内容に疑問を投げかけられることもあります。納得してもらいたい気持ちと、否定されたくない気持ちのはざまで、言葉を選びながら対応することは想像以上に神経を使います。

保育士の収入・待遇、勤務時間について

私の場合、年収はおおよそ320万円ほどです。この中には、処遇改善手当・資格手当・役職手当・賞与が含まれています。

最近では、処遇改善手当や補助金制度が充実してきており、保育士の待遇は改善されてきていると感じています。

勤務時間は基本的に、1日8時間勤務+休憩1時間です。
ただし、休憩中であっても、連絡帳の記入、職員会議、保育準備などの業務が入りやすく、ゆっくり休めないこともあります。

勤務体制は週ごとのシフト制で、土曜日は隔週で勤務しています。年間休日は120日です。

平日、早番は7:30〜4:30、遅番は9:30〜18:30で勤務をしています。
土曜日は7:30〜18:30で勤務をしています。

保育園は保育士の配置基準が定められているため、当日に欠勤する職員がいる場合は、早出や残業が発生することもあって負担に感じますが、職員同士で協力し合えば連休をとることも可能です。

保育士資格の取り方と難易度

保育士試験の勉強方法には、通信講座と独学があります。私は費用を抑えたい気持ちと、自分のペースで進めたいという思いから独学を選びました。

独学は自由度が高い一方で、教材選びやスケジュール管理、疑問点の解決まですべて自分で行わなければならないため、不安になることも多くありました。

その経験から、「時間や気持ちに余裕がない人は、通信講座のサポートは大きな助けになる」と感じています。

これから保育士試験を受験する方には、通信講座の活用を検討してみてもいいかもしれません。

筆記試験

筆記試験は「教育原理」「社会的養護」「保育原理」「子ども家庭福祉」「社会福祉」「保育の心理学」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」「保育実習理論」の9科目で行われます。

各科目で大変だと感じたポイントと工夫した点

保育原理

保育の根本的な意義や目的、歴史、法令、障害児保育、保護者支援、連携など保育士の基礎となる知識を問われる問題です。法令や歴史の暗記が難しかったため、過去問で何度も間違えるものは、スマホのメモアプリに問題と答えを残しておき、いつでも確認できるように工夫しました。

子ども家庭福祉

児童家庭福祉に関する機関の設置義務についてや、児童家庭福祉の実施体制についてなど、覚えることが多くとても苦労しました。特に児童福祉に関する機関や配置されている職員を覚えることができませんでした。なので、機関ごとにどんな役割の職員がいて、どのような人を対象としてどのような支援を行っているのか、わからないものは自分で調べて勉強をしました。

社会福祉

出題範囲が広く、始めは挫折しました。社会福祉について調べていくうちに、子ども家庭福祉と社会的養護がベースになっている事を知り、まずはベースとなる科目からの学習に切り替えて進めました。
社会福祉の出題範囲にある社会保障制度はニュース番組などで見てイメージしたり、上司にわかりやすく解説してもらい理解を深めました。

保育の心理学

重要人物の名前を覚える事にとても苦労したため、人物像の画像にプロフィールや経歴などを入力して待受画像にしてスマホを触る時はプロフィールを読み上げてからなどルールを決めてコツコツ覚えました。
待受画像を作り終わる頃には、内容をなんとなく覚えていたのでやってよかったと思う勉強法です。

子どもの保健

子どもがよく罹患する病気や予防接種、感染症対策など現場で必要になる知識を問われる科目です。子どもがよく罹患する病気や予防接種、感染症対策などは仕事でも話題になることがよくあるので職員や保護者と話をしながら知識が定着していきました。
統計資料は見るのが大変だったので、過去問を中心に出題傾向のあるものを重点的に覚えました。

子どもの食と栄養

設問に関する参考資料が多く時間が足りなかったため、過去問の傾向から予想して重点的に学習を進めました。栄養や授乳・離乳については職場の栄養士さんに質問するなどして理解を深めました。

保育実習理論

重要人物の名前を覚えることにとても苦労しました。他の科目と違い、仕事で触れることの多い絵本や歌の作詞・作曲家や絵本作家や文学家だったので、職場にある絵本などを実物と照らし合わせて覚えました。

私が実践した学習方と工夫

保育現場で働きながら学ぶ環境を整えた
独学で保育士試験を受験する決断をした時に、現場経験が合格の近道と考え、いくつかの条件に絞って転職しました。

・無資格者でも担任など保育業務に携われる
・職員会議に参加できる
・ピアノが保育で使われている
・試験合格者が在籍している

よかった点は、保育現場で働きながら学習を進める事で、実務に直結する知識が自然と身につきました。
また、保育所保育指針の改訂があった際には、保育内容を立てる際に保育指針を活用していたこともあり、抵抗なく学習を進めることができました。

勉強スケジュールと受験回数

平日は出勤前後の1時間ずつ、休日は朝8時〜夜10時の間に15分単位で勉強時間を確保するようにしていました。

勉強時間が短く不安があったので、出勤前に学んだ事はなるべくその日のうちに職場でアウトプットすることや、わからないところは職場の先輩や職員に聞くようにしていました。

学習を始めてから試験当日まで3〜4ヶ月程度であったことや、まとまった勉強時間を確保できなかったため、2回に分けて受験しました。

1回目:
受験科目 教育原理、社会的養護、子ども家庭福祉、社会福祉
学習時間 平日2時間、休日3.5時間ほど
学習期間 3〜4ヶ月

2回目:
受験科目 保育の心理学、保育原理、子どもの保健、子どもの食と栄養、保育実習理論
学習時間 平日2時間、休日3.5時間ほど
学習期間 3〜4ヶ月

実技試験

保育士試験の実技試験は「音楽」「造形」「言語」の3つの分野から2つを選択してそれぞれの表現力を評価する試験になっています。

音楽に関する技術

幼児に歌い聴かせることを想定し、2曲を弾き歌いします。
保育士として必要な歌、伴奏の技術、リズムなど、総合的に豊かな表現力が求められます。
ピアノだけでなくギターでも受験可能です。
ギターは自分のものを使えますが、ピアノを選択する場合は会場に設置されているグランドピアノ、アップライトピアノ、電子ピアノのいずれかを使用します。ピアノのタイプは選ぶことができないため、試験の前にはピアノレンタルスペースなどを利用し、様々なタイプのピアノで練習するのがおすすめです。

造形に関する技術

持参した鉛筆またはシャープペンシル、色鉛筆を使って「保育の一場面を絵画で表現する」試験で、保育の状況をイメージした造形表現ができることが求められます。さらに、45分の時間制限も設けられているので、本番と同じ条件で時間内に描ける練習を繰り返すことが大切です。

言語に関する技術

3歳児クラスを想定し、「3分間のお話」を語り聞かせる試験で、保育士として必要な基本的な声の出し方、表現上の技術、幼児に対する話し方ができることが求められます。

子どもたちに絵本を見せて行う読み聞かせと違い、絵本を見ない状況でも子どもたちが保育者の話を聞き、物語の内容を思い浮かべ、世界観に入り込めるように意識することが大切です。

自分が語り聞かせを行っているところを動画に撮って、声のトーンや、身振り・手振りを練習することが大切です。

選択した実技試験科目

私は音楽と言語の2つを選択しました。プライベートでは練習時間を確保できなかったため、職場に楽譜と試験で使用する物語を持参し、朝の会や帰りの会で園児の前で実践して練習しました。

もちろん、職場の了承を得る必要がありますが一人で練習するよりも何百倍も身になったと感じています。

というのも、園児の前で初めて語り聞かせをする前に練習し、これならみんな楽しんで聞いてくれるはず‼︎と自信満々だったのですが、実際はほとんどの園児が途中で飽きてしまいました。

いくら大人が完璧だと思っていても、それが必ずしも子どもたちにとって楽しいものとは限らないことを学びました。子どもたちが引き込まれるような話し方や間の取り方、視線の配り方や、身振り手振りなど、実際に子どもたちを相手にして経験を重ねないと得られない感覚があると感じました。

職場で実践したことが自信に繋がり、緊張しながらも落ち着いて表現することができました。

保育士を目指す方へのメッセージ

保育士の仕事は大変ですが、子どもたちと過ごす時間はかけがえのないものです。

少しでも興味があれば、年齢や環境にとらわれず挑戦してみてください。あなたの一歩が未来の子どもたちの笑顔に繋がるかもしれません。

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